花蝶月夕/カチョウゲッセキ
※日付は、全て旧暦です。元暦三年、秋彼岸ーー
今宵、全ての役者が舞台に集う。
これは月許国で最期の悪夢を紡ぎし男
『秋津木徳輔』の物語。
保元元年、桂月(1156年8月)
◆もし再び会うことがありましたら
共に花見でも参りましょう。
保元元年、桂月。
冬宮で宮家嫡男として生まれた徳輔は
異母姉・花蝶(かちょう)と
雪村流雪舞い・芝見(しばみ)と出会い
『最初の季節』を見送ることとなる。
仁安二年、雪消月(1167年2月)
◆所詮、この世の全ては泡沫の夢。
仁安二年、雪消月。
十八になり次期・宮家当主として
『四季宮』と呼ばれる『春夏秋冬』
その『最初の宮』を埋めることになった徳輔は
実姉・胡蝶(こちょう)との日々の中で
『二度目の季節』を見送ることとなる。
安元三年、鳴神月 (1177年6月)
◆あと幾度、私は季節を見送るのだろうか。
安元三年、鳴神月。
季節はずれの大雪が降ったその日
内裏では政変『暁の変』が起こっていた。
徳輔は『三度目の季節』を見送り
そして『四度目の季節』が始まろうとしていたーー。
元暦三年、菊月(1185年9月)
◆真実など、一生語るつもりはない。
元暦三年、菊月。
あの日、恋になど落ちなければ
この悪夢もまた始まらなかった。
真実など、一生語るつもりはない。
それでも季節はずれの『***』だけは
見ないようにーー。
2016年04月23日
◆世界本の日より、公開中!
サイズ : 70MB
プレイ時間 : 100分
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